2017年1月28日土曜日

Atreus 62 #1 - overview

Atreus 62 は Atreus を元にして key switch の数を増やした拡張版の keyboard である

Atreus 62 (原理試作版)


オリジナルのAtreusは、極力keyの数を少なくして、小さく作ることを目標としたようで、数字もone keyで直接入力できない仕様となっているため、慣れるまでが大変そうである。

Atreus web site
Mechanical ergonomic travel keyboard
http://atreus.technomancy.us/

完成品やキットが購入できる。ちなみにここから買ったことはない。

Atreus62についても既に商品が出ており、こちらのweb siteから注文できる。
完成品およびPCB, caseをばら売りしている。それぞれ$235-255, $30, $100程度。
Case の材質には、Wall-nutがあり、写真で見る分には見た目かっこいい。ここから買ったことはない。

AtreusとAtreus62は違う人が作っているようだが、Atreusの名称はそのまま使い、keyの数だけ増やした名称になっているところは多少気になる。


Hardware
Case, PCB, Build Guideはこちら
Embedded Board はArduino Pro Micro を利用しているErgoDoxで使われているTeensy 2.0ではない

Keyboard のfirrmwareはQMKで対応している

こちらのQMK は、https://github.com/tmk/tmk_keyboard のTMKを元にしたfirmwareであり、Atreus/Atreus 62に対応している。


原理試作
Hardware, Softwareの情報は揃っていることが確認できた。Atreus62 keyboard を試作するために ErgoDoxの部品を確認してみる

ErogoDoxのlayered caseの厚みは実測値で、
1st laer: 1.9mm アルミ
2nd layer: 4.0mm アクリル , teensyがtop plateとぶつからないように厚みをつけている
3rd layer: 5.0mm アクリル, key switchが取り付けられるlayerで後ろはPCB
4th layer: 3.8mm アクリル底上げの枠 9mmほどの外周 solderingの面が底にぶつからないように厚みをつけている
5th layer: 2.0mm アクリル底のカバー

Atreus62のkeyboardの原理試作には最低限3rd layer, 4th layerがあればよい

まずは Atreus 62のデータからMDF 6mm で case をlaser cutterで作ってみる MDFはダイソーで100円のもの。

二つ重ねると厚さ6mmのMDFのため12mmになる。この状態で key switchを取り付けると、PCBなしの配線をしても下にはみ出ることはない高さだ。

2段を重ねたところ。



裏から見た様子。枠を重ねて二段になっている。




手持ちのkey switchを取り付けたところの様子。結構小さいサイズであることが分かる。これならNote PCと一緒に持ち運んでもいいかもしれない。ErgoDoxはでかくて重すぎて、かつ左右分割タイプでさっと左右の位置を決められず、移動して使うという感じにはならない。

タイピングしてみたところ、右手で言えば、Nの下のkeyまでは自然に入力できて良いが、どうも大きなkey capsをとりつけているキーの位置が縦方向すぎて押しにくい。もう少し傾きがあったほうが自分には合うようだ。

ただし、押しにくい理由は、手の位置とか、palm rest の有無とか位置とかいろいろと要素があると思われるので、引き続き使えるようにしてみる。

それにしてもErgoDoxは大きい。さらに重い。

配線
組み立ては、PCB を入手すれば早いのだが、今回は、manual で配線することにする。
平面のPCBでは将来対応できない3次元の配線が必要になるという予想もあるため、こちらのほうが自由度が高い。

配線は、3つの段階に分けて行う。Switchごとにdiodeを接続する理由は、いわゆるghostを防ぐためである。

1.横方向の接続 Diode の接続
2.縦方向の接続
3.Micro Controller への接続

1.横方向の接続 Diode の接続
まずは switch をつけて、diode を接続する。
縦5個、横7個が二つという構成にする。最も中心の親指で操作するキーはそれぞれ独立の列となるようにした。

Diode の方向に注意して揃えて接続する

横方向のDiodeの接続が完了したところ。




2.縦方向の接続
ここではショートしないように立体的に配線した。

3.Micro Controller への接続
Atreus62自体は、Pro Microを利用しているが、ここではTeensy 2.0を利用する。
SoftwareもQMK ではなくてTMKのGH60からの派生版とした。

とりあえず動作するようになったが親指の位置が縦方向過ぎて使いにくい。
慣れかもしれないのでもう少し試してみる。 
あと少し奥側を浮かせて斜めのすると打ちやすくなることも分かった。

とりあえずteensy 2.0をkeyboardの裏に納めた。配線長が無駄に長いがとりあえず動作ok.

表から見たところ。ケーブルは横から出した方がよさそう。

MacBook Air 13" と並べたところ

Keyboardの位置はPCの手前では使いにくい。タッチパットに手が届かないので。
しかしこれでタイピング自体は快適になった。

うまくNote PCのKeyboardの上に置いてタイプできるようにする必要がありそうだ。
いまのままだと重ねると、Atreus62の後ろがNote PCのkeyboardのkey switchに触ってしまって使い物にならない。手前に置くしかない。少し浮かせる仕組みが必要そう。

ちなみにキーボードの端が斜めにカットされているせいでNote PCと一緒に持ちにくい。端っこはまっすぐのほうがよいのかもしれない。


Switches, Key Caps, Micro controller

Keyboard  のswitch は、Cherry MXを利用している。今回は、Cherry MX互換のswitchのGateron Redを使う。

Switches
入手先はMassDropを使った。Cherry MXよりも安価な互換製品が販売されている。
https://www.massdrop.com/mechanical-keyboards/drops

Cherry MXそのものなら日本でも通信販売で購入できる
10個単位の販売で800円程度。これまでに複数回利用している。

USから
の購入経験がある。ErgoDoxも一つはここで部品を調達した。もう一つは、MassDropで入手した。ebay.comでも10個単位での出品がある。

Key Caps

Key capsもMassDropだった
このデザインに変更する予定。
ここからはまだ買ったことがない。

USB Cable
カールコードでカスタマイズ可能。ここからはまだ買ったことがない。Bluetooth対応にしたいところだ。

Micro controller
Pro Microではなくて、手元にあったTeensy 2.0を利用している。
GH60のcodeをベースに少しmodifyした。配線など省略する。